部署・店舗ごとにウォレットを整理。JPYC Gatewayの「ウォレットグループ」とは?
企業でステーブルコインの利用が広がると、管理するウォレットの数も増えていきます。
例えば、本社用ウォレット、営業部用ウォレット、店舗ごとのウォレット、サービスごとのウォレット、取引先ごとの送金先ウォレットといったように、用途に応じて複数のウォレットを管理するケースが考えられます。
ウォレットが数個であれば一覧から探すことも難しくありません。しかし、数十、数百のウォレットを扱うようになると、「どのウォレットが何のためのものなのか」を整理する仕組みが必要になります。
JPYC Gatewayでは、こうした複数ウォレットの管理を効率化するために「ウォレットグループ」機能を用意しています。
目次
1. ウォレットグループとは?
ウォレットグループは、JPYC Gatewayに登録したウォレットを目的や部門などに応じてグループ化する機能です。
JPYC Gatewayでは、「自社ウォレットグループ」と「送金先ウォレットグループ」の2種類を作成できます。
自社ウォレットグループは、自社が保有・管理するウォレットを整理するためのものです。例えば、「本社」「東京店舗」「大阪店舗」「経理部」「キャンペーン用」といったグループを作成し、それぞれのウォレットを分類できます。
一方、送金先ウォレットグループでは、取引先や支払先として登録しているウォレットをまとめて管理できます。例えば、「仕入先」「業務委託先」「加盟店」「海外取引先」といった分類が考えられます。
ウォレットの数が増えても、用途に応じたグループに整理することで管理しやすくなります。
2. ウォレット一覧をグループ別に確認
JPYC Gatewayのウォレット管理画面では、自社ウォレットと送金先ウォレットを一覧で確認できます。
さらに「グループ別に表示」を利用すると、登録されているウォレットをグループごとに整理して表示できます。
例えば10店舗分のウォレットを管理している場合でも、エリアや事業単位でグループ化しておけば、必要なウォレットを探しやすくなります。
ウォレット名やアドレスによる検索に加えて、状態やグループによる絞り込みも可能です。
単にウォレットを登録するだけではなく、「企業の管理単位」に合わせて整理できることが特徴です。
3. 入出金履歴もグループ単位で確認
ウォレットグループは、ウォレット一覧を整理するだけの機能ではありません。
JPYC Gatewayの入出金履歴では、対象となるウォレットをグループ単位でまとめて選択できます。
例えば、「東京エリアの店舗だけの入出金を確認する」「営業部が管理しているウォレットだけを確認する」「特定事業のウォレットの取引をまとめて確認する」といった使い方が可能になります。
複数ウォレットを1つずつ選択する必要がないため、ウォレット数が増えた場合の入出金管理も効率化できます。
4. 権限管理にもウォレットグループを活用
法人でウォレットを管理する場合に重要になるのが、「誰がどのウォレットを操作できるのか」という権限管理です。
JPYC Gatewayでは、ウォレットグループを権限設定にも利用できます。
例えば、次のような運用を設計できます。
- 東京店舗の担当者 → 東京店舗グループのウォレットを利用可能
- 大阪店舗の担当者 → 大阪店舗グループのウォレットを利用可能
- 本社経理担当者 → 複数の店舗グループを確認可能
ウォレットが増えるたびに個別に管理するのではなく、グループ単位で権限を整理できるため、組織構造に合わせたウォレット運用がしやすくなります。
5. グループの作成・変更も可能
テナント管理者は、JPYC Gatewayのウォレットグループ管理画面から新しいグループを作成できます。
グループ作成時には、自社ウォレット/送金先ウォレットの選択、グループ名、説明を設定します。
作成後にグループ名や説明を変更することもできます。
そのため、組織変更や事業拡大などに合わせて、ウォレットの管理体系を変更していくことができます。
6. 例えば「店舗ごとにウォレットを持つ企業」では
ウォレットグループが特に活用しやすいのが、複数の拠点や店舗を運営している企業です。
例えば、全国に店舗を持つ企業が店舗ごとにステーブルコイン用ウォレットを用意するとします。
ウォレットを単純に一覧で管理すると、東京店・大阪店・名古屋店・福岡店・札幌店と、店舗が増えるたびに一覧が長くなっていきます。
そこで、「関東」「関西」「中部」「九州」「北海道」といったウォレットグループを作成します。
すると、ウォレット一覧の整理だけでなく、特定エリアの入出金確認や、担当者ごとのアクセス範囲の設定にもグループを活用できます。
ウォレットグループは、単なるフォルダ分けではなく、企業のウォレット管理を組織構造に合わせるための機能といえます。
7. ウォレットが増えても管理しやすい環境へ
企業におけるステーブルコイン利用が拡大すると、管理対象となるウォレットも増えていく可能性があります。
そのとき重要なのは、「ウォレットを増やせること」だけではありません。
- どの部署が利用しているのか
- どの店舗に紐づいているのか
- 誰がアクセスできるのか
- どのウォレットの取引を確認したいのか
こうした管理を継続できる仕組みが必要になります。
JPYC Gatewayのウォレットグループでは、ウォレットを目的や部門ごとに整理し、一覧表示、入出金履歴の確認、権限管理などに活用できます。
少数のウォレットから、多数のウォレットを扱う運用まで。企業の組織や業務に合わせてウォレットを管理できることが、ウォレットグループ機能の特徴です。
赤松 智彦
アステリア株式会社 / ステーブルコイン事業部
システム連携やデータ活用の知見から、企業の「財務DX」や「デジタル通貨のビジネス活用」をテーマに、日本円ステーブルコインの普及に向けた実務ノウハウや最新トレンドなどのお役立ち情報をお届けします。