1つのウォレットで複数アドレスを管理。JPYC Gatewayの「複数アドレス管理」とは?
ブロックチェーンを業務で利用していると、ウォレットアドレスが増えていくことがあります。例えば、取引先ごとに受取アドレスを分けたい、用途ごとにアドレスを使い分けたい、同じウォレットに複数のアドレスが存在する、といったケースです。
こうしたアドレスを一つずつ別々のウォレットとして管理すると、どのアドレスがどの用途なのか分かりにくくなってしまいます。
JPYC Gatewayでは、1つのウォレットに複数のアドレスを登録して管理できます。
目次
1. 1つのウォレットに複数アドレスを登録
JPYC Gatewayでは、ウォレットとアドレスを分けて管理できます。
例えば「本社経理」というウォレットに対して、複数のアドレスを登録するといった使い方が可能です。
イメージとしては、本社経理ウォレットの下にアドレスA・アドレスB・アドレスCがある、という形です。
アドレスごとに別のウォレットを作成するのではなく、関連するアドレスを一つのウォレットとしてまとめて管理できます。
2. 「プライマリアドレス」を設定
複数のアドレスを登録した場合、そのうち1つが「プライマリアドレス」として設定されます。
プライマリアドレスは、そのウォレットを代表するアドレスです。
JPYC Gatewayのウォレット一覧でも、プライマリアドレスが代表アドレスとして表示されます。
また、送金時にウォレットを選択した場合にも、プライマリアドレスが送金元・送金先として使用されます。
つまり、ウォレットは複数のアドレスをまとめる単位、プライマリアドレスはそのウォレットを代表するアドレス、という関係になります。
3. アドレスごとの残高も確認
複数アドレスを登録しているウォレットでは、アドレスごとの詳細な残高を確認できます。
例えば、「本社経理」という一つのウォレットに複数のアドレスが登録されていても、それぞれのアドレスがどの程度の残高を保有しているのか確認できます。
一方、ウォレット一覧ではウォレット単位で管理できるため、アドレスが増えても管理画面が必要以上に複雑になりにくい設計です。
4. なぜ複数のアドレスを使うのか?
ブロックチェーン上のウォレットアドレスや取引履歴は公開情報です。アドレスを知っている人は、ブロックチェーン上からそのアドレスの残高や取引履歴を確認できます。
そのため、常に同じアドレスを利用するのではなく、用途に応じてアドレスを使い分ける運用が考えられます。
例えば、取引先AにはアドレスA、取引先BにはアドレスB、取引先CにはアドレスC、という形です。
複数アドレスを利用しながらも、JPYC Gateway上では同じウォレットとしてまとめて管理できます。
5. 取引先ごとに受取アドレスを分ける
法人利用で考えられる使い方の一つが、取引先ごとのアドレス管理です。
例えば、自社が複数の取引先からステーブルコインを受け取る場合です。
すべての取引先へ同じアドレスを案内するのではなく、取引先AにはアドレスA、取引先BにはアドレスB、取引先CにはアドレスCといった形でアドレスを使い分けます。
JPYC Gatewayでは、それらを一つの自社ウォレットにまとめて登録できます。
複数の受取アドレスを使いながら、社内では一つのウォレットとして管理する、といった運用が可能になります。
6. アドレスが増えてもウォレット単位で整理
複数アドレス管理のメリットは、アドレスの数と社内の管理単位を分けられることです。
例えば、「東京店舗」という一つの管理単位に複数のアドレスが存在する場合、アドレスごとに「東京店舗1」「東京店舗2」「東京店舗3」と別々のウォレットを作る必要はありません。
「東京店舗」という一つのウォレットの中に、関連するアドレスをまとめることができます。
さらにJPYC Gatewayではウォレットグループも利用できるため、会社 → ウォレットグループ → ウォレット → 複数アドレスという形で整理することもできます。
7. ウォレット一覧からアドレス数も確認
JPYC Gatewayの自社ウォレット一覧では、ウォレットごとに登録されているアドレス数も表示されます。
そのため、どのウォレットに複数のアドレスが紐づいているのかを一覧から確認できます。
ウォレット名、プライマリアドレス、アドレス数、状態、残高などを一つの管理画面で確認できます。
8. 入金QRコードではプライマリアドレスを利用
JPYC Gatewayには、自社ウォレットの入金用QRコードを発行する機能もあります。
この入金QRコードで表示される受取先には、ウォレットに設定されているプライマリアドレスが使用されます。
そのため、複数アドレスを利用する場合は、「どのアドレスを代表アドレスとして運用するのか」という点も含めて管理することが重要です。
複数アドレス管理と入金QRコードを組み合わせることで、ウォレット内部では複数のアドレスを管理しながら、通常の受取先として利用するアドレスを明確にできます。
9. 「ウォレット」と「アドレス」を分けて管理する
ブロックチェーンではアドレス単位で資産や取引が記録されます。
一方、企業の実際の業務では、「経理部」「東京店舗」「サービスA」「決済用」など、業務上の単位で資産を管理したいケースがあります。
JPYC Gatewayの複数アドレス管理では、複数のブロックチェーンアドレスを一つのウォレットとしてまとめることができます。
取引先や用途に応じてアドレスを使い分けながら、社内では分かりやすいウォレット単位で管理する。
アドレスが増えても法人として管理しやすい環境を構築できることが、複数アドレス管理の特徴です。
赤松 智彦
アステリア株式会社 / ステーブルコイン事業部
システム連携やデータ活用の知見から、企業の「財務DX」や「デジタル通貨のビジネス活用」をテーマに、日本円ステーブルコインの普及に向けた実務ノウハウや最新トレンドなどのお役立ち情報をお届けします。