JPYC Gateway

ユーザーと同じ権限で画面を確認。JPYC Gatewayの「インパーソネーション」とは?

ユーザーと同じ権限で画面を確認。JPYC Gatewayの「インパーソネーション」とは?

企業でJPYC Gatewayを利用する場合、ユーザーごとに異なるロールやウォレットへのアクセス権限を設定できます。

例えば、経理担当者には入出金履歴を確認させたい、送金担当者には特定のウォレットだけを操作させたい、店舗担当者には自店舗のウォレットだけを表示したい、といった設定が可能です。

しかし、細かく権限を設定すると、管理者側では「実際にそのユーザーからどの画面が見えるのか」「設定した権限が想定通りになっているのか」を確認したくなる場面があります。そこで利用できるのが、JPYC Gatewayの「インパーソネーション」です。

1. インパーソネーションとは?

インパーソネーションは、管理者が指定したユーザーの権限範囲に切り替えて、JPYC Gatewayの画面や操作範囲を確認するための機能です。

JPYC Gatewayでは「権限テスト」として利用できます。

管理者自身の権限のまま画面を見るのではなく、テスト対象ユーザーの権限範囲で操作できるため、「このユーザーには何が見えているのか」「この機能を利用できる状態になっているのか」といったことをユーザー視点で確認できます。


2. ユーザー一覧から権限テストを開始

インパーソネーションを開始する場合は、ユーザー管理画面を利用します。

ユーザー一覧の操作欄にある「権限テスト」アイコンをクリックすると、指定したユーザーとしての権限テストが開始されます。

テスト中は画面上部に、「権限テスト中:元のユーザー → テスト対象ユーザー」というバッジが表示されます。

現在どのユーザーの権限で確認しているのかを、画面上で把握できるようになっています。


3. 対象ユーザーの権限範囲で操作

インパーソネーション中に利用できる機能は、テスト対象ユーザーに設定されている権限の範囲に制限されます。

例えば、対象ユーザーに特定のウォレットへのアクセス権限しか付与していない場合は、その権限範囲を前提とした画面・操作になります。

管理者は通常、多くの管理権限を持っています。そのため管理者アカウントだけで確認していると、「一般ユーザーには本当に必要なウォレットだけが見えているのか」「送金権限を付けていないユーザーが送金操作を行えない状態になっているか」といったユーザー側の状態を確認しにくいことがあります。

インパーソネーションを利用することで、実際のユーザー権限に近い状態で確認できます。


4. 権限設定後の確認に利用

特に活用しやすいのが、ロールやウォレット別アクセス権限を設定した後です。

例えば、経理担当者向けに、入出金履歴は確認可能、特定の自社ウォレットだけ閲覧可能、送金操作は制限、といった権限を設定したとします。

設定画面上では正しく見えていても、実際のユーザー画面が意図した状態になっているか確認したい場合があります。

その際に管理者が対象ユーザーとして権限テストを行えば、実際の表示や操作範囲を確認できます。


5. 新しいロールを作成したときにも便利

JPYC Gatewayでは、カスタムロールを作成してユーザーへ割り当てることができます。

例えば、経理担当、送金担当、店舗管理者、閲覧専用など、企業の業務に合わせて役割を分ける運用が考えられます。

新しいロールを作成した際には、次の流れで権限設定をチェックできます。

ロールを作成
ユーザーへ割り当て
インパーソネーションでユーザー視点を確認

権限設定を行うだけでなく、「設定後の状態を確認する」工程までJPYC Gateway上で行えるのがポイントです。


6. ウォレット別権限の確認にも活用

JPYC Gatewayでは、システム全体の機能権限だけでなく、ウォレットごとのアクセス権限も設定できます。

そのため、Aウォレットは操作可能、Bウォレットは履歴のみ確認可能、Cウォレットはアクセス不可、といった細かな設定も考えられます。

ウォレット数やユーザー数が増えるほど、設定内容は複雑になっていきます。

インパーソネーションを利用すれば、対象ユーザーの視点から実際のアクセス範囲を確認できます。


7. テスト終了ですぐ管理者へ戻れる

確認が完了したら、画面上部の「テスト終了」をクリックします。

インパーソネーションが終了し、元の管理者としての操作に戻ります。

テスト中は対象ユーザーの権限範囲、終了後は管理者自身の権限範囲に戻るため、ユーザー視点の確認を切り替えながら権限設計を行えます。


8. 権限テストの開始・終了も監査ログの対象

JPYC Gatewayでは、権限テストの開始・終了も監査ログの記録対象です。

誰がいつ権限テストを行ったのかを、管理上の操作として記録できる設計になっています。

ユーザーの権限を一時的に再現する機能だからこそ、インパーソネーション自体の利用も管理対象に含まれています。


9. 「設定する」だけでなく「確かめる」権限管理

法人向けのウォレット管理では、細かな権限を設定できることは重要です。

一方で、権限設定が複雑になるほど、「本当に想定した画面になっているのか」「余計な操作権限が付いていないか」「必要な機能まで見えなくなっていないか」を確認することも重要になります。

JPYC Gatewayのインパーソネーションは、管理者が対象ユーザーと同じ権限範囲で画面を確認するための機能です。

カスタムロールやウォレット別アクセス権限と組み合わせることで、権限を設定するだけでなく、実際のユーザー視点から確認するところまで管理できます。

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執筆者:赤松 智彦
Author

赤松 智彦

アステリア株式会社 / ステーブルコイン事業部

システム連携やデータ活用の知見から、企業の「財務DX」や「デジタル通貨のビジネス活用」をテーマに、日本円ステーブルコインの普及に向けた実務ノウハウや最新トレンドなどのお役立ち情報をお届けします。